バイクツーリングとライダー

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1980年代から2000年始めの頃、日本は何回目かのバイクブームでした。

日本の景気の上昇もあってか、バイクメーカーもお祭り騒ぎのように色んな機種を次々と発表した時期でした。

世界GPレース、スーパーバイク選手権、鈴鹿8時間耐久レース等、そして一般のライダーによるツーリングブーム。

当時は「ホンダ」「ヤマハ」「カワサキ」「スズキ」が鎬(しのぎ)を削るように素晴らしいバイクを市場に送り出していました。

世界GPレースのトップライダー達は憧れの的でした。

オートバイで計画を立てて目的地に行くのもよし、気ままに目的地を特に決めずにふらっと出かけるのも良しで、広義でバイクで遠出をすることを称して「ツーリング」と呼んでいます。

ツーリングは一人で行くのも良し、仲間と行くのも良しでそれぞれ楽しさがあります。

もうだいぶ見なくなりましたが、昭和の頃はバイクで暴走行為をする集団がいて社会問題になっていました。

それで、よくバイクに乗っているだけで暴走族を連想し、悪い印象を持たれることがあるんですが正しいバイク乗りはとてもマナーを重視し、かつ仲間との出逢いやコミュニケーションをとても大事にします。

ツーリングをしているライダーは見れば一目でわかるので、ツーリング先で対向車線から来るライダー同士はすれ違いざまに軽く手を挙げたりピースサインを出し合って挨拶を交換します。

あ、これは「していました」なのでしょうか。今はツーリングに久しく行っていないので現在の状況が分かりませんが。。

かつて「ホンダ」のエースライダーでGPレースのワールドチャンピオンだった「ワインガードナー」はこう言っています。

「安全こそ最高のテクニックだ」と。

これは結構シビれました。

もう意地でも交通安全にルールとマナーはこだわり、格好いいと思われるように乗ってやろうと思っていました。

実際、街中やツーリング先で上手なライダーをみると惚れ惚れしてしまいます。

また、「安全」に繋がるのですが、バイクに乗る時の装備というか、服装も大事です。

万が一転んだりすると一大事で、即怪我に繋がります。

なので、夏でも革の手袋、ブーツ、長袖は必須でした。

夏のツーリングは結構装備を外すと大変です。

ヘルメットの中は汗で髪はペチャンコになっていましたし、かぶった時に髪型が崩れているとそのまんまの形でプレスされてしまうのでヘルメット脱ぐと結構見せられない状態になっていたのでした。

こういう時はキャップを即かぶってごまかしますケドね。

さて、ツーリングでよく私が出かけていたのは、岐阜県、長野県、群馬県、静岡県、栃木県、茨城県、福島県と場所を選ばずにちょくちょく出かけていきました。

中でも「上高地」「箱根」は特にお気に入りの場所でした。

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海外にも素晴らしい場所は沢山ありますが、日本にも素晴らしい場所が負けないくらいあると思います。

四季折々に違った姿を見せる日本の自然。

バイクがこう言った感動を与えてくれる場所に連れて行ってくれるんです。

車でいいじゃないか、と思われるでしょう。

確かに車は快適な移動手段です。

雨が降っても濡れない、エアコンで空調も整えられる、お気に入りの音楽を聴ける、家族や仲間と同じ空間を共有しつつ会話しながら移動できる素晴らしいツールです。

しかし、バイクでの移動は車で味わえない充実したものがあるんです。

走っている間の空気や温度や風とエンジンの音。ツーリングで出会った沢山の人達。

そして目的地に着いたときの達成感と得られた景観は例えようも無い価値を与えてくれるのです。

 

今はファミリーカーに乗っていますが、バイクでもたらされた感動と経験はかけがえのないものとなっています。

ちょっとバイクツーリングについては語ると尽きないのでまた続きでお会いしましょう。